特定助教の吉田さんが進めていた、白色光励起を用いた新規二次元分光法の開発に関する研究成果が Journal of Physical Chemistry Letters 誌に掲載されました。

特定助教の吉田さんが進めていた、白色光励起を用いた新規二次元分光法の開発に関する研究成果が Journal of Physical Chemistry Letters 誌に掲載されました。

二次元電子分光(2DES)は、電子励起状態のダイナミクスを追跡する強力な手法である一方、過渡吸収検出に基づく従来法では、基底状態吸収や励起状態吸収が重なり、スペクトル帰属が困難になるという課題がありました。本研究では、これらの問題を解決するため、白色光励起とカーゲート検出を組み合わせた二次元蛍光励起分光(2DFLEX)法を新たに開発しました。

本手法では、高繰り返しYb増幅レーザーから生成した高安定・広帯域の白色光を励起光として用いることで、広い励起エネルギー領域を一括してカバーすることが可能となりました。また、蛍光検出を用いることで刺激放出過程に選択的な感度を持ち、励起状態由来の情報のみを抽出できる点が大きな特徴です。これにより、ピコ秒時間分解の励起‐発光マトリクスを二次元的に取得することに成功しました。

本研究で開発された2DFLEX分光法は、蛍光検出型2DESの性能を大きく拡張するものであり、複雑な電子状態ダイナミクスの理解を一段階押し進める新しい分光基盤技術として、今後幅広い分子・材料系への応用が期待されます。

“White Light Excited Two-dimensional Fluorescence Excitation Spectroscopy: Picosecond Time-resolved Excitation Emission Matrix”
Tatsuya YoshidaKiyoshi Miyata, and Ken Onda*
J. Phys. Chem. Lett. in press 2026.

分光分析化学研究室
Copyright © 分光分析化学研究室
トップへ戻るボタン