九州大学理学部化学科 生物有機化学研究室 九州大学 理学部化学科 生物有機化学研究室

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研究内容

1.膜タンパク質に作用する梯子状ポリエーテルの化学合成および作用機構の解明

魚介類による食中毒の原因物質のひとつとしてマイトトキシンという梯子状ポリエーテル天然物が知られています。極微量で細胞内のCa2+濃度を増加させる興味深い生理活性を持っていますが,詳細は分かっていません。希少な天然物の化学合成と分子プローブの調製による作用標的タンパク質の解明を目指しています。

マイトトキシン

2.マイクロフローリアクターの天然物合成への応用

合成実験はフラスコを使って行うというのが一般常識ですが,マイクロフローリアクターという新しいデバイスを用いることで,これまでの有機化学反応では制御できなかった不安定中間体を利用することができるようになってきました。"フラスコからマイクロフローリアクターへ",21世紀の新しい有機化学を開拓しています。

3.細胞膜に作用する抗菌物質の構造決定と化学合成および新しい抗菌物質の開発

“抗生物質が効かない”耐性菌の出現が社会問題になっています。アンフィジノ-ル3は,渦鞭毛藻が産生する抗真菌物質であり,従来には無い新しいタイプの抗菌剤として注目しています。効率的な合成法を開発し,構造活性相関を基にした簡略化アナログ分子の創成を目指しています。

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